障害児ミキサー食の工夫

現在8歳のぼうしくんの食事は、ミキサー食です。

介護食には、食べ物の形状に段階があります。おかゆもおかずも、いわゆるペースト状(離乳食と同じ形態)です。

おかゆは炊飯器のお粥モードで炊き、炊けたらミキサーにおかゆと少量の白湯と「スベラカーゼ」をいれて攪拌すればできあがりです。

このスベラカーゼ、株式会社フードケアの商品で値段は1㎏入り4200円くらいで高いんですが、とても便利!!

名称は「酵素入りゼリーの素」、原材料は「デキストリン・ゲル化剤・酵素」のみ。(カップヌードルの発明者、安藤百福さんの「安藤百福賞」を受賞しています。)

これに出会うまでは、ぼうしくんのミキサー食に「とろみ剤」を使っていました。これは名称は「とろみ調整食品」、原材料は「デキストリン・増粘多糖類・クエン酸・乳酸カリウム」です。

味噌汁や煮魚などをミキサーにかけるときに、とろみ剤をいれて攪拌します。すると片栗粉でつけるようなとろみがつきます。

でも、片栗粉でつくるあんかけのとろみとちがって粘性があり、ごっくんする力が弱い子どもや唾液の少ない人には飲み込みにくいこともあります。

ぼうしくんがそうでした。


スベラカーゼ入りおかゆが便利

ぼうしくんは今8才ですが、生後6か月から、月に一度歯科衛生士さんの訪問口腔ケア(虫歯チェック・歯みがき・フッ素塗布)を受けています。

その歯科衛生士さんがスベラカーゼをすすめてくださり、使い始めました。

スベラカーゼを入れたおかゆは、酵素のおかげでほんのり甘くなります。

ゼリーというよりババロアのようなやわらかい触感で、口の中に残らず喉ごしもスムーズです。

おかずを作る時も、このスベラカーゼ入りおかゆを使うと具合がいいと思います。

たとえば、ジュースにこのおかゆを混ぜてミキサーすると、コーンスープみたいにとろっとします。

肉のおかずも、脂分がおかゆに包み込まれるからなのか、プルンとして口の中に残りません。ただ、おかゆを足す分味が薄くなるので、ミキサーする際に味を調えます。

その時に手軽で便利なのが「手元で調味料セット」です。塩、砂糖、しょう油のほかに、顆粒スープの素(コンソメ・昆布茶・鶏がらスープ)を足すだけで、味にバリエーションが出ます。

冷ややっこ+おかゆ にはごまだれ。パン+おかゆでパンがゆを作り、マヨネーズやケチャップ、市販のパスタソースを少し混ぜるのもおいしいです。

ぼうしくんのごはんを作り続けて8年。家族の食事と違うメニューを用意することは、楽ではありません。

「今日はカップラーメンにしよ~っと」なんてこともできないし。

ぼうしくんはしゃべることができません。

だけど、おいしいときはパクパクと全部食べてくれるし、好きじゃない味のときは眉間にしわがよって、うえ~って顔になります。

しゃべれなくても、気持ちは伝わってきます。

この間、試しにぼうしくんに初めてインスタントラーメンをミキサーしてあげたら・・・「なにこれ! お、おいしい~~」って顔して食べてました。

うんうん、チキンラーメンって、おいしいよね!!