障害児用バギー(車いす)

ぼうしくんは3才ごろまで市販のベビーカーを使っていました。

一般的にはベビーカーやバギーはしっかり歩けるようになれば必要なくなりますが、ぼうしくんの場合は身長が伸びてきても首や腰は据わっていないため市販のバギーでは機能が合わなくなり、年中さんの12月に移動手段と座位保持を兼ねてティルトとリクライニングのできる障がい児用バギーと、自宅の中で食事介助に使用するための座位保持イスの2台を、市の補装具費支給を申請して購入しました。(ティルトとは座面と背もたれを一体で倒せるものです。)

約4年間使用しましたが、身長が伸びてきてバギーのサイズが合わなくなったので今回はバギーではなく車いすを新しく作ることになりました。

座位保持イスの方は背もたれを伸ばしたり足のせ部分の長さを調整することができるタイプなので、引き続き使用することにしました。

これまで使用していたバギー「ピグレオ ティルトプラス」

前回のバギーは日進医療器さんの「ピグレオ ティルトプラス」。

今回のバギーは日本ウイール・チェアーさんの「ルーキー」です。ぼうしくんは側わん症なので、前回も今回も背もたれの裏側がマジックテープのベルトになっていて、そのベルトの張り具合を子どもの側わんに合わせて調整してもらうタイプの車いすになりました。

障がい児の場合、身体の状態はひとりひとり違うので、枕や座面などの部分がオーダーメイドになります。

4年前は初めてのオーダーメイドのバギー注文ということで、なにがわからないのかもわからないような状況で、機種選びやオプション部品を義肢装具士さんにほぼお任せして作成しました。

こっちの機種の方が背もたれに遊び(ゆるさ)があってぼうしくんには良さそうだなと思っても、義肢装具士さんに「身体にフィットした方がいい」と言われれば、プロの意見のほうがいいんだろうと、自分の意見を言い出すことができないこともありました。ですが、ずっと一緒に過ごしている親だからこそわかることも、装具を作るときにはとても大切だと思います。

なので、今回はかかりつけの整形外科の先生の診察に、いつもリハビリを受け持ってくれている理学療法士さんと義肢装具士さんに同席していただいて、どんなタイプの車いすがいいのかを相談しました。

私も先生にわからないことは些細なことも聞いて、枕の右側を少し厚めにしてほしい・座面はこの高さがいいのではなどの要望も遠慮なく伝えました。

私が「いろいろな意見があって迷います。」と理学療法士さんにお話ししたとき、理学療法士は ‘‘動きやすい座位‘‘ を大切にし、義肢装具士さんは ‘‘リラックスできる座位‘‘ を大切にしているから、意見が分かれることもあるのだと言われて納得しました。


実際に車いすを使い始めてからは、支援学校の先生や放課後等デイサービスの介護福祉士さんに使い勝手を確認したり、理学療法士さんに背もたれの張り具合を見てもらっています。いろんな人の視点が参考になります。

車いすの補装具費の給付は6年ごと(使用する補装具の想定耐用年数によって違うとのこと)ですが、障がいの状況の変化や身体の成長などにより合わなくなったり修理不能であると認められた場合は、6年経っていなくても再給付を受けることができます。

ぼうしくんも、かかりつけ医の判断で身体の成長によりサイズが合わなくなったことが認められたので再給付を受けることができました。

初代ぼうしくんバギーの行き先

新しい車いす(バギー)
クッションやフレームのカラーを選ぶことができる

ぼうしくんも、かかりつけ医の判断で身体の成長によりサイズが合わなくなったことが認められたので再給付を受けることができました。

役目を終えた ‘‘初代ぼうしくんバギー‘‘ ですが、在住する市内の療育の保育園にもらっていただけることになりました。

障がい児を持つ先輩のお母さんの「今の車いすは3台目だけど、その前の2台を自分でごみ処理施設に持って行って捨てたときにとてもさみしい気持ちになった。」という言葉がずっと心に残っていたので、買い替えることが決まった時点でバギーの寄付について社会福祉協議会に相談をしました。

そうしてもらい手が見つかったんです。

リサイクルということもありますが、ぼうしくんを助けてくれたバギーがこれからはほかのお子さんのために役に立つことをうれしく思います。